ヘリンボーンとは?貼り方の種類やメリット・デメリット、施工事例を紹介
ヘリンボーンと呼ばれるフローリングの貼り方は、よく見かける直線的な貼り方とは異なります。デザイン性が高いため、部屋に取り入れるだけでおしゃれな空間を作り上げるのに役立つでしょう。もし、部屋のデザインを少しでもおしゃれにしたいと考えているのであれば、ヘリンボーンはおすすめの貼り方です。
当記事では、ヘリンボーンの詳細と活用するメリット・デメリットについて解説します。これから家を建てようとしている方や、リフォームを検討している方は、ぜひヘリンボーンを知って検討材料の一つに加えてみてはどうでしょうか。
もくじ ・ヘリンボーンとはフローリングの貼り方のこと ・ヘリンボーンの貼り方の種類 ・ヘリンボーンのメリット ・ヘリンボーンのデメリット ・ヘリンボーンを使った施工事例 ・ヘリンボーンのお見積り・サンプル請求 |
ヘリンボーン とはフローリングの貼り方のこと
ヘリンボーンとは、床材をV字になるように並べて貼り付けていく方法のことを指します。V字に並べることで魚の骨の形にも見えることから、魚のニシンの英語である「herring」と骨の「bone」を合わせて、「herringbone」と英語では書きます。
ニシンの骨 | 杉の葉 |
ヘリンボーン柄 | 杉綾織 |
ヘリンボーンは平行に貼っていく通常のフローリングと違い個性的で、おしゃれな模様として評判が良いです。また、日本の伝統的な模様としてある「杉綾」と同じパターンなので、比較的日本人にとってもなじみやすいでしょう。
ヘリンボーン貼り | 施工例 |
ヘリンボーンの貼り方の種類
ヘリンボーンとフレンチへリンボーンの違い
ヘリンボーンの貼り方は、通常のヘリンボーンと「フレンチへリンボーン」の2種類です。それぞれの詳細は以下の通りです。
ヘリンボーン 角が90度になっている長方形の床材を使用する貼り方です。それぞれの角をあわせてV字になるように配置し、隙間を作らず床に貼っていくのが特徴です。 | フレンチへリンボーン 角を45度にカットして、45度の部分同士を合わせてヘリンボーンの模様を構成していきます。あわせた部分が直線になり、通常のヘリンボーンよりシャープな印象にすることができるでしょう。 |
ヘリンボーンのイメージ | フレンチヘリンボーンのイメージ |
ヘリンボーンのメリット
ヘリンボーンを活用することのメリットを知っておけば、実際に取り入れる際の検討材料として役立ちます。「おしゃれな貼り方」という特徴を踏まえて、どういったメリットを持ち合わせているのか以下で確認しておきましょう。
デザイン性が高い
フローリングの模様は、千鳥張りなどのような平行に並べるだけの模様よりもデザイン性が高いです。ヘリンボーン以外にもデザイン性の高い「ロアンヌ」「グラスゴー」といったものもありますが、それらはモダンな印象が強くなりすぎてしまい、空間に落ち着きを持たせたりするのには向いていません。その点、ヘリンボーンならおしゃれなデザインでありつつも、派手になりすぎないので日本の住宅にもなじみやすいでしょう。
また、床材の素材がクッションフロアやプラスチックタイルでも、比較的おしゃれなフローリングとして維持できるため、部屋の印象を良くしやすい点も魅力といえます。
部屋のアクセントになる
ヘリンボーンは同じ模様の板を利用せずに、様々な色合いや木目の板を利用すれば、それだけで部屋のアクセントにもなります。同じ木目の板だと落ち着いたデザインになりやすいところを、古材を混ぜるなどすれば、部屋の印象をがらりと変えてしまうこともできるでしょう。
フローリングの板は木目から色味まで様々な種類があるため、部屋のコンセプトや好みによって調整しやすいのも魅力です。
部材の選択肢が多い
ヘリンボーンは部材につかう樹種や塗料が豊富で選択肢がとても多く、金額にも幅があることから予算の検討をしやすい材料です。
幅広いインテリアに馴染みやすい
ヘリンボーンは、比較的どのインテリアスタイルにも馴染みやすいのが特徴です。木材の種類も暗めの色から明るい色まで豊富に存在するため、部屋のデザインに寄せていけば何の違和感もなくおしゃれな床を生み出せるでしょう。
子ども部屋に明るいデザインが良ければ白を基調とした板を利用し、重厚なデザインが良ければ濃い色の板や古材を利用するのがおすすめです。部屋のインテリアやコンセプトに合わせて柔軟にデザインを変更しやすいのがヘリンボーンの魅力の一つといえます。
ナチュラルな空間-クリア系ヘリンボーン | 欧風な空間-くすみ系ヘリンボーン |
ヘリンボーンのデメリット
デザイン性やインテリアとのマッチ感が優れているといったメリットを持ち合わせるヘリンボーンですが、一方でデメリットも持ち合わせています。ヘリンボーンにしようか悩んでいる場合には、デメリットもしっかりと確認したうえで、取り入れる価値を見定めてみましょう。
部屋が狭く見えてしまうことがある
ヘリンボーンの模様はデザイン性が高くてインパクトが強いため、視覚に印象が残りやすい特徴があります。しかし、床に印象が向き過ぎると、部屋が狭く見えてしまう可能性があるので注意が必要です。
特に濃い目の色味だとより狭く感じてしまいやすいため、部屋に家具などが多くなってしまう場合は淡い色味の床材にするのが好ましいでしょう。また、木目も濃く出ているものではなく、薄い木目のものを選べば比較的圧迫感を感じにくくなる可能性が高まります。
時間やコストがかかる
ヘリンボーンは通常の貼り方に比べて時間やコストがかかります。平行に並べる模様などと違って、1枚1枚貼り合わせていく工程には手間と時間がかかるので、人件費がかさみやすいのがデメリットです。また、貼り合わせる工程だけでなく、木材を小さくカットする工程でも高くつきやすく、全体を通してコストがかかりやすいため気を付けましょう。
もし、ヘリンボーンを検討していく中で予算オーバーとなってしまった場合には、素材を見直すなどしてコストの削減を図るのも一つの方法です。
床暖房を利用する場合は注意が必要
床暖房に無垢材のヘリンボーンを採用する場合には、床材の変形に注意が必要です。無垢材には水分が含まれており、床暖房によって暖められることで水分が急激に減ると変形や割れを引き起こす可能性が高くなります。もし、変形や割れを引き起こしてしまうと、そこでつまずいたりケガをしたりする危険性も伴うので気を付けなくてはいけません。
床材の中には、床暖房に対応した素材もあるので、ヘリンボーンと床暖房の両方を採用する場合には、最適な素材を選ぶことを推奨します。
ヘリンボーンを使った施工事例
以下ではアルベロプロで取り扱ったヘリンボーンの施工事例をご紹介します。アルベロプロで取り扱うヘリンボーンの種類は多数あるので、施工事例の前にご確認ください。暗めの色味から明るめの色味まで豊富に取り揃えてあります。デメリットで紹介した、部屋が狭く見えてしまうといったポイントも、上記5種類の中から適切に選ぶことができればベストな空間を生み出すことができるでしょう。
施工事例1|アカシアヘリンボンを使用
無垢材で仕上げたアカシアヘリンボンです。白の壁にシンプルなレイアウトの部屋ですが、アカシアヘリンボンがちょうど良いアクセントとなっておしゃれな空間を生み出しています。お客様からも「今回はとても良い材料を提供していただきました」とコメントをいただいており、質の良い床材を使っているのも大きな特徴です。
R’s House #109 | |
製品名 | ヘリンボーン |
樹種|カラー | アカシア|アンバー |
仕上げ | オイル&ワックス |
施工方法 | 捨貼り釘打ち工法 |
施工事例2| オークストリップヘリンボンを使用
オークストリップへリンボンを床に採用した施工事例です。細幅が特徴的なストリップフローリングをヘリンボンタイプで使用しているのが特徴で、比較的明るいイメージを持たせながらも、落ち着いた雰囲気でまとめたデザインとなっています。そのため、会議室や受付などにも最適なデザインと言えるでしょう。使用する素材は、重厚なオーク(ナラ)無垢材でありながらも、利用しやすい価格帯を実現しているのでおすすめです。
横浜環境デザインミーティングスペース #065 | |
製品名 | オークストリップヘリンボン |
カラー・加工 | アーリーアメリカンNo.1 |
樹種|カラー|仕上げ | オーク|ヘリテージユーロNo.1 |オイル&ワックス |
施工方法 | 捨貼り釘打工法 |
施工事例3| オークヘリンボンを使用
オールドボード不燃加工品を使用し壁面をヘリンボーン模様に仕上げました。アルベロプロの不燃加工品は、こちらのジムのような内装制限のある公共施設でも安心してご使用いただけます。不燃材の安全性と古材の生命力のイメージを両立。心身ともにリラックスできるトレーニング空間となりました。
UNO by FITNESS GYM T.I.S #100 | |
製品名 | オールドボードハーフ不燃加工品(壁面) |
カラー・加工 | 無塗装 |
仕上げ | 無塗装 |
仕様 | T18〜20×W180〜190×L800〜2200(mm) |
施工事例4| オークストリップヘリンボンを使用
オークストリップヘリンボンフローリングをアーリーアメリカンNo.1のカラーで仕上げ、ヴィンテージ感溢れる空間になりました。アルベロプロのオークストリップヘリンボンは細幅な節の入るラスティックなヘリンボン。重厚なオーク(ナラ)無垢材でありながら、ご利用いただきやすい価格帯を実現しています。
T’s House #057 | |
製品名 | オークストリップヘリンボン |
樹種|カラー | オーク|アーリーアメリカンNo.1 |
仕上げ | オイル&ワックス |
施工方法 | 捨貼り釘打工法 |
ホワイトオークへリンボンもおすすめ
ホワイトオークへリンボンは、欧米産のホワイトオークを使ったヘリンボンです。オークは木目がはっきりしており、高級感もある素材として知られており、フローリングや高級家具に使用されることも多いのが特徴となっています。落ち着きのあるデザインや、高級感をコンセプトにしたデザインなどと相性が良いため、ホワイトオークへリンボンは、以下の写真のようなデザインの部屋に採用してみるのも良いかもしれません。
ヘリンボーンなら
アルベロプロへ
「ニシンの骨」を意味するヘリンボーンは、格調高い建築物を彩ってきた高級感のあるデザインです。クラシカルなインテリアにはもちろん、シンプルモダンな内装にもよく映えます。デザイン性の優れた模様として知られるヘリンボーンですが、色の合わせ方次第では部屋が狭く見えてしまったり、貼り付け工程で手間がかかったりと注意すべき点もあるので覚えておきましょう。
とはいえ、唯一無二のおしゃれな部屋を作りたいのであればヘリンボーンは最適ですので、前向きに導入を検討するならまずは一度ヘリンボーンを取り扱う業者に相談することをおすすめします。相談先が決まっていない場合には、ぜひ一度アルベロプロへ相談してみてはいかがでしょうか?
アルベロプロは「木」に対するプロフェッショナルで、フローリング事業や古材事業に強く力を入れています。「木」に対する意識も高く、「大事に扱いたい。大事に作りたい。そして大事に使ってほしい。」という思いのもとに「木」を扱っております。お客様の用途にあった様々な木材を取り揃えております。ご関心がございましたら、ぜひ、一度アルベロプロのショールームへお越しください。