バーチ材(カバザクラ)とは? 床に使用するメリットやデメリット、施工事例を解説
カバザクラと呼ばれるバーチ材は、家具や建築材としてよく利用される木材の一種です。シンプルな木目・色味が定評で、しかも十分な硬さがあるためフローリングの適材としても知られています。
そんなバーチ材について、本記事では、メリットや施工事例を通して魅力・利用価値を解説していきます。住宅の床材を何にするか悩んでいる方は、本記事を参考にバーチ材も検討してみてはいかがでしょうか。
バーチ材(カバザクラ)とは
バーチ材とは、カバノキ科カバノキ属の広葉樹であるバーチという木から作られる木材のことを指します。日本では「カバザクラ」、あるいは「サクラ」と呼ばれることが多く、木材の質感が桜に似ているのが特徴です。ちなみに、カバノキ科カバノキ属の広葉樹は複数種あり、日本で多く見られる白樺もバーチに含まれます。
また、バーチ材はさまざまな用途で利用されており、家具や建築材、フローリングなどで活躍します。本記事では、フローリングとしての活用をおすすめしていますが、住宅の壁やドアなどの木材を探している方にもおすすめできるため、住宅をこれから建てようとしている方は検討材料の一つとして知っておいて損はないでしょう。
バーチ材(カバザクラ)とビーチ材の違い
バーチ材と似た名前を持つ木材で、ビーチ材というものがあります。ビーチ材は日本語でブナ材のことを指し、ブナ科ブナ属の落葉広葉樹から作られる木材です。広葉樹という側面では一緒ですが、根本的に木の種類がバーチ材とは異なります。
また、バーチ材は色味が白みを帯びているものから赤みがかっているものまで幅広い種類がありますが、ビーチ材の場合は、大体が若干の赤みを帯びた白色です。
バーチ材(カバザクラ)の特徴や魅力
バーチ材は、木目が大人しくて明るく淡い色彩を持ち合わせる木材です。クセが少なく素直な性質をしているため、きちんと乾燥されていれば狂いが少なくて加工性が良いのもバーチ材の特徴といえます。そのため、表面に塗装をするといった加工とも相性が良く、艶出し加工などにも適しています。
また、バーチ材は経年による色の変化が少ないです。他の木材だと、「経年による色の変化が深みを出す」などということも珍しくありませんが、バーチ材はそういった見た目の変化を感じにくいのも特徴といえます。
バーチ材(カバザクラ)のメリット
ここまで、バーチ材(カバザクラ)の特徴や魅力について解説しました。そのことを踏まえて以降では、バーチ材を使用するメリットを2つほどご紹介します。
● 明るい雰囲気を作れる
● 接着しやすく塗装後の仕上がりがよい
それぞれのメリットを理解し、バーチ材を利用する価値があるかどうかを判断しましょう。
明るい雰囲気を作れる
バーチ材は、明るく淡い色彩を持ち合わせる木材であるため、使用した際に部屋に明るいイメージを持たせることができます。また、明るい色味をしたバーチ材は、床材として利用すると照明や陽の光を反射しやすくなって、さらに部屋全体を明るくしてくれるでしょう。
さらに、バーチ材は加工性にも優れているため、艶出しの塗装などをするのにも適しています。これにより、床材自体の反射のしやすさが増すため、より一層部屋を明るくすることが可能です。
接着しやすく塗装後の仕上がりがよい
バーチ材は接着がしやすく加工しやすい特徴があるため、塗装後の仕上がりも良くなりやすい傾向にあります。これにより、肌触りの良い床材になるでしょう。
つまりバーチ材は、住宅のフローリングの足触りを重視する方におすすめの木材といえます。
バーチ材(カバザクラ)のデメリット
明るい色味、仕上がりの良さといったメリットがある一方で、バーチ材には以下のようなデメリットもあります。
● 傷がつきやすい
● 定期的なメンテナンスが必要
これらを踏まえて、デメリットを許容できるかを判断することが重要です。以下で詳しく解説しますので、実際に住宅にバーチ材を取り入れた場合を想定しながらチェックしてみてください。
傷がつきやすい
バーチ材は硬くて床材に適した木材ではありますが、傷がつきやすいデメリットがあります。塗装がされていることで、ある程度は保護されていますが、硬くて重いものや尖っているものなどを落として傷つけないようにすることが大切です。
また、お子さまがいる家庭の場合は、より注意を払う必要があります。木材は傷が深くなるほど劣化が進みやすくなるため、深い傷が付かないように子ども部屋には利用しないなどの工夫をすることが重要になってくるでしょう。
定期的なメンテナンスが必要
定期的なメンテナンスが必要
先述したようにバーチ材は傷が付きやすい特徴があるため、それに合わせて定期的なメンテナンスが必要になります。メンテナンスは、傷が付いた箇所にワックスを塗るなどの補修も合わせて処置をするのが一般的です。期間を決めてワックスを塗りなおしたり、細かい傷が複数見つかった時点で補修をしたりしながら、バーチ材が傷みすぎないように気を配りましょう。
また、住宅に長く住むと床への気遣いが減ってくるのは珍しくありません。仮にそうなってしまった場合は、1年に1回といったように期間を決めて、メンテナンスをするのもおすすめです。
バーチ材(カバザクラ)を使った施工事例
バーチ材の特徴やメリットを知ったうえで、実際に利用するかどうかを検討してみたいと思った方もいるかと思います。そこで以降では、アルベロプロで取り扱いのあるバーチ材を使った施工事例を4種類ご紹介します。オーク、ヘリンボーン、ウォールナットなどさまざまな種類の事例をピックアップしましたので、ぜひ参考にしてみてください。
施工事例① オッティモダイレクト ブロックを使用
製品名 | オッティモダイレクト (ブロック) |
樹種/カラー | オーク(ナラ)/アンティークNo.1 |
仕上げ | オイル&ワックス |
仕様 | サイズ:T12×W300×L300(mm) |
画像は、オッティモダイレクトのブロックタイプをフローリングに使用した事例です。画像の素材はバーチを使用したものではありませんので注意してください。ただ、製品自体は一緒ですので、バーチの色味を施工事例③④で取り上げている画像を参考にイメージをしながら、魅力的なものかどうかを検討してみてください。
施工事例② オッティモダイレクト ヘリンボンを使用
製品名 | オッティモダイレクト(ヘリンボン) |
樹種/カラー | オーク(ナラ)/クリア |
仕上げ | オイル |
仕様 | サイズ:T12×W75×L450(mm) |
こちらも、施工事例①と同様にバーチを使用してはいませんが、同じ製品の施工事例となっています。ヘリンボーンの床材となっており、シンプルな部屋の中にもアクセントが効いて、おしゃれな作りになっているのが印象的でしょう。また、部屋の形状が四角形ではないということもあり、ヘリンボーンの良さがさらに際立っています。
もし、この施工事例がバーチで作られていた場合、さらに部屋の雰囲気は明るくなるでしょう。こちらも施工事例①と同様に施工事例③④の画像を参考に完成形をイメージしてみてください。
施工事例③ バーチ材の施工イメージ
画像は施工事例ではありませんが、実際にバーチをフローリングにした場合のイメージとなります。本記事で紹介したように、明るく淡い色彩の木材であることがお分かりいただけるではないでしょうか。木目もおとなしくて落ち着いた模様になっているため、「明るい部屋にしたいけど、落ち着きのある空間にもしたい」といった要望にも応えられるでしょう。
また、木目が落ち着いている分、デザインにヘリンボーンなどを採用すれば、落ち着きの中にアクセントを交えたフローリングにすることもできます。
施工事例④ バーチ材の施工イメージ
こちらも施工事例③と同様に、実際の施工事例ではありませんが、バーチ材をフローリング使用した際のイメージ画像となります。バーチ材を実際に利用する際の明確なイメージに繋がりやすい画像となっているため、ご自身の住宅に採用した際のイメージ材料として活用してみてください。
ちなみに、バーチは他の樹種と違い、ロータリー単板の木目の方がはっきりしていて綺麗です。しかもロータリー単板としては唯一床暖房でも使えるため、住宅に床暖房を採用しようと検討している方にもおすすめできる床材となっております。
バーチ材(カバザクラ)のリフォームならアルベロプロへ
バーチ材とは、カバノキ科カバノキ属の広葉樹のバーチという木から作られる木材のことです。明るく淡い色彩をしており、塗装接着しやすくて加工しやすいのが特徴の木材となっています。そのため、塗装の仕上がりも滑らかで足触りが良いフローリングを実現することができるでしょう。
本記事を通してバーチ材の魅力を少しでも感じられた方は、ぜひ一度アルベロプロへご相談ください。木材の取り扱いにてはプロフェッショナルですので、各お客様へ最適なご提案ができます。バーチについても同様で、お客様のご要望に合わせて、バーチの最適な活用方法をご提案させていただきます。